ベートーベンの中岡先生、パート2

中岡先生は、長髪のオールバックでした。後ろに髪を結び、先生というよりは、絵描きさんみたいでした。

後で、聞いた話では、画家になりたかったようです。20代だと思います。母を見て、とても緊張していた気がします。


私は、中岡先生が、母を、特別な存在として
意識しているのを、感じました。

私は、ランドセルが重くて、母は、時々送り迎えをしたり、とても、手のかかる子供でした。
学校での接触は、他の父兄より多かったのです。

中岡先生は、私をとても可愛がってくれました。
雨が降ると、先生は私を呼び止めました。

「お母さんに迎えに来てくれるように電話したから。」

先生の引き出しには、いつも一冊の本が入っていました。
「びりっかすの子猫」という本でした。

先生は、母が来るまでの間、その本を読んでくれました。私は、それが楽しみでワクワクしていました。

先生は、私以外の生徒にも、優しく、毎日授業の終わりには、アコーディオンを引いて、歌を歌ってくれました。

明日は、中岡先生との遠足の話をしたいと思います。
こう、ご期待下さい。有り難うございました。