透明人間

私は、今では、想像もつきませんが、子供時代は、とても内向的な性格でした。

ひとつは、世間というものが、私には遠い世界の出来事でした。私の日常は、生きる事が精一杯で、
自分の世界に生きていました。
他人の顔を覚えるのが苦手でした。

私の家は、母の実家から歩いて5分位の所にありました。近所に何軒か親戚もありました。

親戚が集まって来たりしました。そういうのが苦手でした。
ある時、自分の存在を消してみました。
勿論、本当に消せる訳ではなく、
ただ、気持ちのうえで、私は、ここにはいない。
と、呪文を唱えたのです。

私は、透明人間になったつもりで、回りを観察しました。他人に関心が無かったのに、これは、面白い。人間関係が少し見えてくる。

ある日、「よみちゃん、ここにいたの?大人しいから気がつかなかったわ。」と、おばさんに言われました。

私は、"やったぁ" と思いました。
透明人間に成功した。

このゲームは、面白く、私の存在を感じさせず、他人の観察が出来る。

それから、親戚の集まりも、苦痛では無くなりました。

次回は、"家族ごっこ" を書きます。
本日も、有り難うございました😄
こう、ご期待下さい。