母と認知症、パート3

母は、元々天然の人でした。軽い認知症と診断されても、大きな変化は有りませんでした。

ただ、離婚した理由が宗教問題だった事は、認めてません。 そして、もう一つは、父と同じ墓に入ると思い込んでいました。

これには、理由が有りました。ヨシさん(亡夫)が亡くなってから、墓をどうしようか悩んでいました。彼は、檀家制度が嫌いでした。私もそう言う縛りが嫌いでした。私達は、特に跡継ぎがいる訳でも有りません。散骨も視野に入れて色々調べてみましたが、あまりにもイベント化していて抵抗ありました。妹の嫁ぎ先のお寺に合同墓地が有りました。

 

妹が色々調べてくれました。何の縛りも無く、いつも色々な人が墓参りするから、綺麗です。そして、母がいずれそこに入ると決めていました。私も、自分が死んだらそこに入れば良い。

遺骨を持って住職さんにお経をあげてもらいました。その時、母も同席していました。その時は、私の夫と理解していましたが、月日が経つうちに父と同じ墓に入ると思う様になりました。

私は、母にとってその方が幸せなら良いか。と思う様になりました。事実がどうであれその方が生きやすいのなら、もう否定するのは止めよう。

認知症の人は、中々幸せな人は、少ない。でも、母は幸せそうでした。施設に入ってからも不満を聞いた事もなく、イベントあれば、意欲的に参加していました。

母は、病院で亡くなりました。荷物を取りに施設に行ったら、職員の人が涙ぐんでいました。「ああ、母は、ちゃんとここに居場所があって幸せだったんだ。」そう思いました。

このシリーズは、これでおしまいです。読んでくれてありがとうございます😊