2018-01-01から1年間の記事一覧

二人の祖母の話。

母方の祖母は、我が家から歩いて5分の所に住んでいました。祖父、祖母、住み込みのお手伝いさんの 3人で暮らしていました。 母は、しょっちゅう世話をしに行っていました。そのうち母の実家は、長男(母の兄)夫婦が同居する事になりました。多分、嫁、姑の関…

赤ちゃん人形

中学時代のお話です。 喘息も、かなり楽になり、身体も、私なりには成長しました。 中学校は、家から遠く、歩いて20分ぐらい。 ある日、通学路にあるショウインドーが、目に止まりました。田舎にある唯一の家具屋でした。窓越しに見えたのは、乳母車に乗った…

家族ごっこ

私が、子供時代は、ちょうど高度成長期時代でした。 私達は、ベッドに憧れ、アメリカのホームドラマを 新鮮な気持ちで見ていました。 お姉ちゃん、お兄ちゃんでなく、お互いに名前で呼び会う。フリーな感じに憧れました。そんなある日です。姉が、家族ごっこ…

透明人間

私は、今では、想像もつきませんが、子供時代は、とても内向的な性格でした。ひとつは、世間というものが、私には遠い世界の出来事でした。私の日常は、生きる事が精一杯で、 自分の世界に生きていました。 他人の顔を覚えるのが苦手でした。私の家は、母の…

ああ、勘違い。

よく、"常識を疑え"とか"常識に捕らわれるな" 等の内容の本があります。私は、そもそも常識が分からないのです。なので 普通の人からは、考えられない勘違いをします。代表的な勘違いは、歌詞の勘違いです。子供時代に、堺正章の名曲に「さらば恋人」という…

宇宙人になった姉。

それが、いつから始まったか記憶が曖昧です。 多分、小学校低学年だと思います。3歳年上の姉が突然、「実は、私、宇宙人なの。」と、内緒話をするように私に言いました。「地球の平和を守る為、地球に来たの。」私は、直ぐにはどう反応していいのか分かりま…

私の暗黒時代

私は、幼稚園時代は、耳鼻科に通っていたりして あんまり幼稚園に通った記憶がありません。 ただ、下駄箱が解らなくて、行きたくないと愚図った記憶はありました。小学校は、欠席は、多かったですが、基本的に学校が嫌いではありませんでした。中岡先生、ケ…

妹、養女になる?事件。

父は、東京で宝石店を営んでました。お盆とお正月は、帰省しました。母は、実家から、5分の所に住んでいたので、親戚が何軒かありました。父は、帰省すると親戚回りをし、退屈して2~3日で東京に帰ってしまいます。その日は、久しぶりの我が家でくつろいでい…

妹の家出事件。

最初に、それが始まったのはいつ頃か記憶にありません。多分小学校の低学年だと思います。 妹は、何かあると、家出をすると宣言し、何も 持たず家を飛び出しました。我が家の玄関横に風呂焚き場がありました。古いタイプだったので、外でお風呂を炊いてまし…

私が、初めて姉になった日

私には、ひとつ年下の妹がいました。私は、早生れだったので、学年は、2つ下でした。 上は、兄と姉だったので、年頃になれば部屋は、別々。私と妹は、幼い頃、ひとつの部屋を共有していました。一緒に過ごす時間が長く、良く遊んだけど、喧嘩もよくしました…

午前0時のシンデレラ

私は、兄弟が4人。4歳年上の兄、3歳年上の姉 私、ひとつ年下の妹。兄と私は、早生れなので それぞれ2学年ずつ離れていました。私が、子供時代は、応接間があり、子供が入ってはいけない部屋。そういう空気がありました。 後に、応接間は、姉の部屋になりまし…

時計と時間

私は、学校を休む日が多かったので、学校の授業には、全くついていけず、授業内容も、理解出来ませんでした。先生の言っている事が解らず、授業中は退屈でした。 母は、全く勉強にうるさくなかったから、私も気にしないでいました。多分小学校2年生だと思い…

初めて描いた漫画の話

私は、4人兄弟の3番目です。 3歳年上に姉がいました。 漫画を描くのが上手でした。大学ノートに、恋愛、サスペンス、ギャグ、青春モノ、それぞれのジャンルで、同時進行でストーリーを描いてました。 1週間分描き溜めて、読むのが楽しみでした。ある日、自分…

中岡先生のその後、パート2

私は、母と妹の3人で中岡先生の実家に行く事になりました。中岡先生のお姉さんが、母が入信していた宗教の 信徒でした。 偶然、それが解り、私達は、墓参りに行く事になりました。そこは、不便な場所で、家からバスで40分位の場所でした。バス停は、◯◯経由だ…

中岡先生のその後パート1

私は、大人になってから、母に尋ねた事がありました。 中岡先生が、来なくなった理由が知りたかったのです。母は、思い出だしたように、「ある夜に、酔っぱらって電話してきたの。今から会いたいと。」 母は、道徳心の強い女性でした。 これまでの楽しい思い…

ベートーベンの中岡先生、パート5

あの日は、11月の初旬の夕方でした。 私は、小学校2年生でした。この日は、具合が悪く、喘息で休んでました。 発作も、治まりかけて、まどろんでました。当時、N君というガキ大将が、子分を連れて毎日家に遊びにきてました。 彼の目当ては、私ではなく、母で…

ベートーベンの中岡先生,パート4

遠足の後、先生は、更に親しくなりました。 昭和40年代は、バナナが高級品の時代でした。私は、相変わらず、休んだり、学校に行ける日は、行ったりを繰り返してました。先生は、バナナを買ってきて、自宅まで来て、 玄関先で帰りました。母との僅かな会話の…

ベートーベンの中岡先生、パート3

私の両親は、父の仕事の関係で別居してました。 父は、東京で宝石店を営んでました。母は、4人の子供達と暮らし、内職をしていました。 自分の実家から、歩いて5分の所に暮らしてました。 さて、本題は、遠足です。私は、足も弱く、喘息もあったので、遠足は…

ベートーベンの中岡先生、パート2

中岡先生は、長髪のオールバックでした。後ろに髪を結び、先生というよりは、絵描きさんみたいでした。後で、聞いた話では、画家になりたかったようです。20代だと思います。母を見て、とても緊張していた気がします。 私は、中岡先生が、母を、特別な存在と…

ベートーベンの、中岡先生。パート1

今日は、私の中で生涯忘れられない先生について お話します。近所の同級生でYちゃんと言う子がいました。 活発で、いつもリーダー的な存在で、姉御はだでした。引っ込み思案の私なのに、よく遊んだ記憶があります。小学校入学しても、休みがち。入学式は、欠…