家族ごっこ

私が、子供時代は、ちょうど高度成長期時代でした。
私達は、ベッドに憧れ、アメリカのホームドラマ
新鮮な気持ちで見ていました。
お姉ちゃん、お兄ちゃんでなく、お互いに名前で呼び会う。フリーな感じに憧れました。

そんなある日です。姉が、家族ごっこを始めたのです。
姉が、ジャン・ジャウルで母親役
私が、ジャン・パールで姉の役
妹が、ジャン・クールで妹の役

ほぼそのままの役柄(笑)。ルールは、互いに名前で呼び合う。
私達は、普段方言でしゃべっています。

誰か1人が、標準語で話し出したら、それが合図になります。
「ジャウル、今日のお買い物はなあに?」
「何にしようかしら?パールとクールは何が食べたいの?」
こんな感じで物語が始まります。私達は、普段は使わない怪しい標準語で、日常から脱出します。

私達は、金髪で、上流家族。くだらない喧嘩はしない。
そういう言葉を使っているだけで、そういう気分になるのです。
悲しいかな、私達は、日常しか想像が出来ません。
姉が母親に昇格するぐらいで、私と妹は、そのままの役です。

もし、これを、私が母親、姉が妹、妹が姉の役にしたら、もっと面白い展開になったかもしれません。

姉は、20代でアメリカに留学し、アメリカで家族を持ちました。

あの頃の家族ごっこは、日常になりました。(上流階級以外は。)

私は、言葉使いを変えるだけで、違う日常にいけるあのゲームが大好きでした。

さて、次回は、赤ちゃん人形のお話をします。
本日も、有り難うございました😄