憧れの専業主婦 パート4

私は、一つの恋愛が終わりました。いつも相手の言動に振り回され、疲れていました。

ちょうどそのタイミングで、彼と出会いました。Sさんと云う2歳年上でした。
とても積極的でした。顔見知りでしたが、あまり覚えていませんでした。

私は、20歳です。Sさんは、22歳。「後3年付き合ったら結婚しよう」と、始めから結婚前提のお付き合いでした。

Sさんは、長男でした。農協に勤めていました。
私は、相手の家に入る事に抵抗は、ありませんでした。

専業主婦を夢見ていた私には、これ以上ない条件でした。
ただ、この頃体調が悪く、婦人科に診てもらいました。手術する事になり、子供を産むのは難しいと言われてしまいました。

私は、わりと冷静に医師の話しを聞いていました。子供時代から、身体が弱かったので、それほど驚かなかったのです。

ただ、ちゃんとSさんに伝えこれからどうするか考えないといけないと思っていました。

Sさんは、現実を受け入れてくれました。ただ、長男だから養子を貰えば良いと言いました。

私は、特に深く考える事なくそんなものかと
思っていました。

激しい恋愛感情は無く、結婚とは、こんなもんだ。子供が出来ない私には、勿体ない相手だと思っていました。

3ヶ月ぐらいして、お互い相手を知りたい探りあいも無くなりかけた頃です。

ドライブしていました。会話をしなくても気になりません。居心地の良さを感じていました。
ふと、私はこの人と結婚するイメージをしていました。
相手の家に入るから、嫁姑の細かいイザコザはあるかも知れない。
まるで走馬灯の様に彼との生活がイメージ出来ました。

いや、待てよ。私の望んでいる結婚はこんな結婚か?
私が憧れていた専業主婦は、私の両親を見て憧れていただけでないの?

Sさんには、何の非も有りません。彼が私と付き合う様になってから、友達との付き合いを断る様になったと言うのです。

守りに入っている。私は、何の覚悟も出来ない。彼は、私で無くても良いのではないか?
ただ、結婚相手を探している。色々な疑問が湧いてきました。

私は、すごく窮屈に感じました。まだ、結婚するには幼かったのです。
Sさんに自分の気持ちをどう伝えていいか解りませんでした。

私は、手紙を書きました。彼は、よく理解出来なかったと思いますが、3ヶ月冷却期間欲しいと言いました。

3ヶ月しても、気持ちに変わりがなければ別れようと。
続きは、次回にします。お楽しみ下さい。