憧れの専業主婦 パート1

私は、若い頃専業主婦に憧れていました。10代後半、20代前半の頃でした。

私の母は、専業主婦でした。内職はしていましたが、親戚の仕事でした。

父は、一旗挙げようと東京に上京し
御徒町で宝石の仕事をしていました。
父は、典型的な男尊女卑でした。

女は、家庭を守る。男は、家族を養う
父にとってその価値観は、揺るがないモノでした。
私の育った田舎で、専業主婦は居ませんでした。

真珠養殖を生業にしている家が殆どでした。家内業なので夫婦共働きでした。
後は、商店を営んでいるか、漁師。
いずれも共働きでした。

私は、学校から帰ると母親がいるその風景が好きだったのです。
母は、おっとりしていました。おとぎ話の住民の様なフワフワした雰囲気がありました。

お盆とお正月に、父が帰省する。その時は、非日常でした。

私は、自分なりの結婚観がありました。
結婚は、お見合いでするもの。60点位の平均点で充分でした。
後は、お互いに努力すれば点数は上がっていきます。

私は、両親が理想像だったのです。母は、宗教以外の事では、父に従順でした。
私は、夢見る夢子ちゃんでした。この現実が揺らぐのは、もっと先の話です。