憧れの専業主婦 パート5

Sさんに3ヶ月の冷却期間が欲しいと言われました。それでも、気持ちに変化がなければ別れようと。

私は、自分の気持ちを上手く言えませんでした。どんどん守りに入っていくSさんに対して私の気持ちは、乗れない。

別に今結婚しようと言われている訳でもない。
私が、やりたいことがあると言えば待てると返事が来る。将来が、手に取る様に想像がついて
嫌になった。(笑)
それが、別れたい理由?あの頃は、そう思っていました。

私は、60点以上の男性と結婚をして、平均的な家庭を築く。そんな普通の暮らしを夢見ていました。それなのに、退屈だと思いました。

私は、3ヶ月間色々考えました。Sさんは、お父さんがいなかったので、とてもしっかりしていました。大学に行きたかったけど、経済的に難しいと話していました。

仕事に関する資格を取る為の努力もしていました。80点以上の人です。

一方私は、まだ働いた事無く、和裁の専門学校に通っている。夢見る夢子ちゃんのままでした。
私は、前の彼にまだ未練がありました。でも、
今想えば、前の彼を好きだと思っている自分が好きだったのだと思います。

3ヶ月後、Sさんから連絡があり、私達は3ヶ月ぶりに会いました。私の気持ちに変わり有りません。
びっくりしたのは、Sさんに好きな人が出来たと
言うのです。
私との事が、ハッキリしたら、彼女と付き合うと言うのです。

私は、ほっとしました。寂しさと解放感両方感じました。日が経つにつれ、解放感が大きくなりました。
私は、結婚に対する憧れが無くなりました。
この頃は、自立している女性の本ばかり読んでました。

その後、恋愛はしても長く続かず、手に職をつけようと上京しました。

今は、障害者施設で夜勤の仕事をしています。
この頃、主婦の様な仕事だと感じます。

Sさんは、その後彼女とすぐ結婚したと風の噂で聞きました。農協で出世したとも聞きました。