午前0時のシンデレラ

私は、兄弟が4人。4歳年上の兄、3歳年上の姉
私、ひとつ年下の妹。兄と私は、早生れなので
それぞれ2学年ずつ離れていました。

私が、子供時代は、応接間があり、子供が入ってはいけない部屋。そういう空気がありました。
後に、応接間は、姉の部屋になりました。

田舎で育った私達は、夜は、8時が就寝時間でした。朝は早く、大人の就寝時間も、9時位。

ある日、兄貴が面白い事を提案しました。
子供の提案は、大人にとってはよろしくない事が定番です。

兄が土曜日の夜だけ、応接間を開放する。
私達は、8時に寝かされる。
一旦は、布団に入り、母が寝る9時過ぎに、応接間に集合。それで好きな様に遊んで、午前0時に解散する。と、提案しました。

これは、面白い。母の目を盗んでもスリルがあるし、午前0時を体験したい。

4人とも大賛成。8時~9時の時間が長い事。
毎週土曜日の夜になると、私達は、目配せし、大人しく布団に入り、9時過ぎに応接間に集合。

色々なゲームを、兄貴が考え、初めの頃は、物音をたてないように、遊びました。

時には、9時に起きなくて朝まで寝てしまったり、私、独りだけ、応接間に行ったら、誰も起きて来なかったり。

そして、段々音を気にしないで、布団を持ち出しました。
布団をサメと想定し、布団に潜っては、サメに襲われたと、大声を上げ笑ってました。

「あんた達、いい加減にしなさい。いったい何時だと思っているの!」
母が、仁王立ちで、怒っています。

こうして、私達のシンデレラタイムは、終わりました。
夜更かしをする。その言葉を聞くと妙に懐かしく感じます。

今や、11時は、夜更かしの時間に入らなくなりましたが。

本日も、有り難うございました。