私の東京物語、パート1

私は、電機関係の仕事をしていました。この時、父と母は、宗教戦争の真っ最中でした。
父が、全く帰って来なくなったので、妹と東京に遊びに行きました。

その時、父が「そろそろ東京に出てこないか?」と言うのです。私は、仕事にも、人間関係にも不満はありませんでした。

でも、何か物足りなかったのです。何がしたいとかは、無かったのです。父は、宝石関係の仕事を
子供の誰かにやって欲しいと考えていました。

私は、対人関係が苦手だったので、職人がやりたかったのです。
父が提案したのは、ローストワックス技法で指輪を作ると言うものです。

働きながら、学校に行くというものでした。
私は、その気になりました。
父は、横浜に知人がいるから、働きながら、技術を教えてくれるかどうか、聞いてみると言いました。

私は、それで会社を辞めて上京する事にしました。
受け皿もあるし、心配してなかったのです。

送別会も済み。新しい生活を夢見ていました。
貯金も、少しあるから、引っ越し費用を計算していました。

ある日、父から電話がありました。私は、就職先は、決まっているつもりでした。
父は、言いにくそうに、「知人の会社は、女は取らないそうだ、どうする?」 と言うのです。

始めに確認しないか?普通は?
私は、忘れていました。父が、思いつき人間だと言う事を。これまでもかなりそういう事がありました。
「上京は、するよな?」私は、頭が真っ白になりました。

会社には、東京に行くと言って辞め、送別会まで開きました。涙、涙のお別れ会です。今更、辞める訳にはいきません。「も、勿論。」

さあ、大変です。私は、宝石の学校を探しました。
仕事も探さないといけなくなりました。

車を売って、お金を作りました。失業保険を貰い、
3ヶ月ぐらい、無職でも何とかなる位のお金は出来ました。

この続きは、次回です。
本日も、有り難うございました😄