ヨシさんと付き合う

私は、ヨシさんと付き合う事になりました。
彼は、一年の内3ヶ月仕事をし、3ヶ月仕事を
しないで勉強すると言う2サイクルを繰り返していました。

生活費は、1ヶ月分を2ヶ月分で過ごしていました。私達は、お互いに無理のないルールを作りました。

まず、会うのは、毎週日曜日のみ。例え仕事をしていない時にも特別な事がない限り、そうしました。

日曜日、私は自宅を9時に出て、帰りは20時半にヨシさんの家を出る。まるでサラリーマンのように
時間キッチリでした。

他にも、昼食は私が担当する。大抵は、コンビニ弁当を持って行きました。調理出来る台所では無かったのです。


天気の良い日は、例の公園でお昼を食べました。
夕食は、ヨシさんが担当しました。
近所の食堂で、出前がほとんどでした。
メニューは、サンマ定食。時々おでん。


何かイベントがある時は、昼食は私の支払い、夕食は、ヨシさんの支払いでした。

ヨシさんは、自分の生活を自分でコントロールしていました。私も、和裁の仕事は、忙しく帰宅は、
21時、22時が当たり前でした。

それでも、ヨシさんは、最低限の貯金もしていました。彼は、自分がこういう生活をしている事で、
誰にも迷惑をかけないようにしていました。特に実家は、商売を失敗していたので、全て自力で対処してきました。


服も、古着。髪は自分で切っていました。歯医者に行かなかったので、歯もボロボロでした。
時には、私も恥ずかしい時もありました。私も、ファッションのこだわりは、無い方です。

どちらかいうと、友達にもっとちゃんとした格好したらと言われる側でした。

その私が、唸ってしまいました。
私は、ヨシさんに聞いたことがありました。
「どうして、初デートの時自分の部屋を見せたの?」

「うん。格好付けても仕方ない。あの部屋を見て無理だと思ったら、無理でしょう。」

確かにそうだ。私が見たかったのは、彼の身なりの向こう側にあるものだった。私の心に響く彼の言葉の真意だった。

こうして、スタートしたのです。
続きは次回をお楽しみ下さい。

本日も、有り難うございました😄