ある日見た夢。

結婚し、暫くしてからです。夢を見ました。私は、ヨシさんの荷物を整理していました。
心の中は、悲しみで一杯でした。どうして彼は、死んでしまったのだろう。ふと我に帰って目が覚めました。
ヨシさん?死んだ?
いや、生きている。

夢だったんだ。何だ。やけにリアルだったなぁ。
まだ、結婚したばかりでそりゃないよな。

私は、ヨシさんに夢の話をしました。
ヨシさんは、「俺が死んだら生きていける?」と聞いてきたのです。
私は、「生きていけるよ。私は、何があっても生きて行く人だから。」多分、そう言う答え方をしたと思います。

ヨシさんは、よく私にサバイルと言う言葉を使っていました。パピヨンと言う映画のセリフで「生き抜け」と言う意味だそうです。

私の身体が弱いので、心配だったのでしょう。私の答えに満足したようでした。

私は、ヨシさんと話をしている時、不思議な感覚になるのです。漫画のト書きのように、「この人は、長く生きられない。」そんな言葉が浮かんでくるのです。

とはいえ、ほんの一瞬の事ですぐに忘れてしまい
私達は、地味な日常生活を送っていました。

私の生活は、決まった時間に仕事をし、毎月、自分で決めたノルマがありました。

ヨシさんは、普段は無口でした。哲学、文学、ロック、政治学、物理学、プロレスの話を始めると
饒舌になりました。

私は、その話が面白くて、退屈しなかったのです。
私の中では、色々な刺激になりました。

生活が地味でも、頭の中は目まぐるしく、禅問答の様な課題があると、ワクワクしたのです。日常的なストレスがあっても帳消しになりました。

こうして、月日が流れていきました。私は、いつしか夢の事も忘れていました。

続きは次回にします。
本日も、有り難うございました😄